コラム

高校生のマナビバ

【2025年10月号】世界自然遺産を多面的に学ぶ「知床学」

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掲載号:2025年10月号

羅臼町では、幼稚園から高校まで、知床の歴史や自然などをそれぞれの年代に合わせた内容で学ぶ「知床学」を教育に取り入れています。「知床学Ⅰ・Ⅱ」「知床探究」「海洋生物理論・実習」を選択制で学ぶ、羅臼高校の授業について聞きました。

北海道羅臼高等学校3年
小野寺おのでら さくらさん

これまでの取り組みについて教えてください。

小野寺さん 高校1年生では知床の歴史や生態系の概要を、高校2年生ではそれらをさらに深く学びました。今はこれまで学んだことを他の人に伝えることに取り組んでいます。

印象に残っていることを教えてください。

小野寺さん 今取り組んでいるのは、知床の生物と関連する生物を1枚のカードにまとめて、生態系を他の人に分かりやすく伝えることです。たとえば、クジラのカードには捕食されるイカのカードを重ねて、さらにイカに食べられる魚のカードを…と続けて、最終的には全体につながりがあることを伝えます。知識を誰かに伝えることは難しくもあり、やりがいのあることだと感じています。

外部から講師を招いて授業を行うこともあります。

知床の魅力はどんなところだと思いますか?

小野寺さん 私が生まれ育った羅臼は、海と山両方の自然が身近にあるところです。そこが大きな魅力だと思いますし、知床でしか見られないもの、例えばシレトコスミレなどの植物があることも、改めてすごいことだと感じています。

フィールドに出て自然を観察することも。

今後知床とどう関わっていきたいですか?

小野寺さん 卒業後は羅臼を離れる予定ですが、知床学を通して気付いたこの地域の魅力を多くの方に伝えたいです。

北海道教育庁高校教育課

TEL.011-204-5705