コラム
【2026年1月号】酒米栽培から日本酒醸造まで—倶知安農業高校「日本酒プロジェクト」
- #高校生のマナビバ
掲載号:2026年1月号
雄大な自然に囲まれた倶知安農業高等学校で、酒米の栽培から日本酒醸造までを一貫して手掛ける「日本酒プロジェクト」が進められています。地元酒造や企業と連携し、地域振興と食品ロス削減に貢献するこのユニークな活動について、プロジェクトメンバーの3名、鈴木響流さん(3年)、高尾仁さん(2年)、大村耀斗さん(3年)に話を聞きました。

倶知安農業高等学校 左から鈴木響流さん(3年)、高尾仁
さん(2年)、大村耀斗さん(3年)


酒米の栽培から収穫、できた日本酒のラベルのデザインから貼り付けまで、すべて自分たちで行いました。

日本酒プロジェクトで作られたお酒は、札幌の新酒品評会で5年連続金賞を受賞

これまでの取り組みについて教えてください。
高尾仁さん 私たちのプロジェクトは、酒米の栽培からスタートします。これまでは「彗星(すいせい)」という品種を、そして今年は新たに北海道のオリジナル品種である「きたしずく」の栽培に挑戦しました。収穫した酒米は、地元の二世古酒造様と連携させていただき、生徒たちが命名したオリジナルの日本酒「忠(なかごころ)」として製品化します。醸造工程に携わるだけでなく、瓶に貼るラベルのデザインも担当しています。 鈴木響流さん さらに、醸造の過程で廃棄されてしまう酒粕をパウダー化して地元の企業と協力し、クッキーやフィナンシェ、マドレーヌなどのスイーツ開発にも取り組みました。これは、食品ロス削減と地域振興を目的とした、大切な活動の一環です。

これまでの活動で最も印象に残っていること、やりがいを感じたことを教えてください。
高尾仁さん やはり、自分たちが一から育てた酒米が、地元の方々の協力で日本酒になった瞬間が最も感動しました。20歳になったら、自分の手で作ったお酒を飲むのが今から本当に楽しみです。 大村耀斗さん 酒粕を使ったスイーツを開発し、地元のイベントなどで販売した際に、地域の方々から「おいしい」「素晴らしい取り組みだね」と直接声をかけていただけたことが、大きな励みになりました。特に、これまで廃棄物として処理されていた酒粕が、美味しいスイーツに生まれ変わり、地域に喜ばれることに大きなやりがいを感じています。